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Channel: レッツゴー!元日本洋楽研究会
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野口ヒデト~野口ひでと~真木ひでと CD5枚組ボックス

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新宿のジャズ喫茶「ラ・セーヌ」には

ゴールデン・カップスだけじゃなく「オックス」も出ていた。

 

 

オックスはファニーズと同じ大阪のジャズ喫茶「ナンバ一番」が有名だが

上京してからはラ・セーヌや池袋のドラム、ACBなどが本拠地だった。

(ファニーズ=後のタイガースはラ・セーヌには出ていない)

 

オックスのデビューは1968年5月、

タイガース「銀河のロマンス」「シーシーシー」

テンプターズ「神様お願い」「エメラルドの伝説」の頃で、

GSブームは絶頂期に差し掛かっていた。

デビューが遅れたいわゆる「GS第3世代」の中では

圧倒的なステージングが注目され「失神バンド」として急速に人気が出て

一時はタイガース、テンプターズと並ぶGS三羽烏として扱われるほどだった。

 

ただ話題が先行しすぎたせいもあってか、デビュー1年後の1969年に、

おかっぱ頭で人気ツートップだった赤松愛が脱退し一気に人気急落、

1971年の1月に解散したが私のイメージでは1968年から1年間のバンドだった。

 

だからGS世代でもカラオケで歌えるオックスのヒット曲

「ガールフレンド」と「スワンの涙」くらいなものなんじゃないだろうか。

オックス最後のシングル「もうどうにもならない」なんて

タイトルだけでも寂しくなる。

 

ところで、そんな元オックスのヴォーカルの

野口ひでと(現在は真木ひでと)

古希を迎える今年CD5枚組ボックスを5月に発売した。

 

「陶酔・心酔・ひでと節」全111曲

 

https://www.110107.com/s/oto/discography/DQCL-3584?ima=0000&oto=ROBO004

 

オックス解散の後でソロデビュー。

1975年に「全日本歌謡選手権」で10週勝ち抜き演歌歌手になった。

いくつかレコード会社を移りながらの今回はレーベルを超えた

オールタイムベストで111曲すべてに本人のコメントが付いている。

自分のシングル曲を初め世の中に出ている曲がほとんどの中で

面白いのはカバー曲。

もちろん演歌もあるが全曲演歌なわけじゃない。

ストーンズ「夜をぶっとばせ」、アダモ「雪が降る」「夜のメロディ」、

1910フルーツガム・カンパニーの「サイモン・セッズ」

さらに「エメラルドの伝説」「許されない恋」「たどりついたらいつも雨降り」

そして「ひでとの夢は夜ひらく」

他の曲以上にねっちりとオーバーな歌唱ではあるものの

6番まである山口洋子の詞がいいのだ。

 

と、ここまで書いてきてこれを言ったら怒られちゃうか、

このボックスの白眉はやはりオックス盤だ。

 

 

「僕は燃えている」「ロザリオは永遠に」や

社会問題になった「オー・ビーバー」失神曲「テル・ミー」など

聴いていたらたまらなくなってこの本を出してきた私だ。

 

「日本ロック紀GS編 コンプリート」( 1994年の改訂版2007年)

黒沢進著

 

https://www.shinko-music.co.jp/item/pid0631501/

 

「これを超える”GS本”は、もう出ない!!」の

キャッチ・フレーズが凛としててカッコいい。

確かにこの本に載っていないGSはいないだろう。

デビューしていないバンドまで出ているんだから。

 

「GSはあだ花」その通りかもしれない。

正直111曲全部を聴いたわけではないが思うのだ

17才のデビュー以来50年以上も歌い続けている野口ひでと

いや、真木ひでとは偉いと。

それでも自分の体験と合わせて結局はオックスに戻るのだ。

 

今日はその失神曲をライブで

「テル・ミー(ライブ)」(1969年)

演奏の巧拙ではなくて

このライブこそがGSだったと言っても過言ではない。

 

https://www.youtube.com/watch?v=QsH3m5vjpmI

 


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