洋楽業界では昨日のベイ・シティ・ローラーズのアリスタのように
レーベルごと発売元が変わることがよくある。
アリスタはかつてのベル・レコードで、
改名してCBSを離れたのはクライブ・デイビスだ。
自分が惚れ込んでいたアーティストが
ある日突然海外の事情で他社に移籍してしまい
悔し涙にくれたレコード会社の担当は多かったはずだ。
ローラーズの時の片桐さんの落ち込みも半端じゃなかった。
私はそんな体験はあまりないものの
あるとすればアル・スチュワートかもしれない。
アル・
ベイ・シティ・ローラーズと同じスコットランド出身の、
一言で言えばフォークってことになるのだろうが
アメリカの一連のその手のアーティストと違って
湿り気のある浪漫派で叙情派で鼻にかかった声と超絶ギターと・・
と書きながら(あれ?これ前にも書いたか)
2006年と2016年にも書いて忘れている。ヤバい。
https://ameblo.jp/
https://ameblo.jp/nihonyogaku/
代表作といえば移籍後すぐの
「イヤー・オブ・ザ・キャット」だろうが
私はその前の私小説色の濃いCBS時代のアルバムが好きだったので
前任者のヘッケルさんから引き継いで(よし!)と嬉しかった。
が、結果、たった1枚で移籍した。
その1枚が「追憶の館(Modern Times)」(1975年)だから印象深い。
これも「イヤー・・」と同じアラン・パーソンズのプロデュース。
ヒプノシスのジャケットもいい。
あとで知ったことだがジャケットの女性はデヴィッド・ギルモアの
最初の奥さんのジンジャーだそうだ。
更に、写っている男性はジミー・ペイジだとか、いやいや車が
ジミー・ペイジのものだったんだよとか説があるがどうでもいい。
それより私はここで告解したい。
このアルバム中の曲「The Sirens of Titan」が
カート・ヴォネガットの小説「タイタンの妖女」であることを知らずに
私は「タイタンの海の精」なんて邦題をつけている。
エアロスミスの「お説教」よりこういう無知が一番恥ずかしい。
穴があったら入りたい。
もしアル・スチュワートが移籍せずに
「イヤー・オブ・ザ・キャット」がCBSから出ていたら
私はすぐに知らん顔して邦題を変えていただろうと思う。
ではその「タイタンの海の精」ならぬ「タイタンの妖女」を
懺悔の意味で聴こう。
https://www.youtube.com/watch?
アルスチュワートの誕生日は9月5日。
先週で75才になった。