Rock'n'roll’s a loser's game(ロックンロールは敗者のゲーム)
という名フレーズはイアン・ハンターのいたバンド
モット・ザ・フープルのアルバム「革命」(1973年)
「モット・ザ・フープルのバラッド」に出てくる。
だからこそロックンロールは(とりわけイギリスものは)
みな脆く、はかなく、あだ花のように壊れやすく
華麗な輝きもどこかうたかたに思えたりしたのだ。
モット・ザ・フープルはおよそ6年の活動のうち
ピークは1972年の「すべての若き野郎ども」から
解散の1974年までのわずか3年間だからまさに一瞬だった
そのイアン・ハンターは今年78才、来週来日する。
彼は敗者ではなかったということかもしれない。
パンクロック登場前の70年代<グラムロック>という
イギリスじゃなきゃ生まれないムーヴメントには
モットの他にデヴィッド・ボウイやTレックスなどがいた。
世界のスーパースターになったボウイは置いておいて、
東芝で担当だった石坂さんから受けた刷り込みを差し引いても
グラム・ロックを最も体現していたのはTレックスだったと思う。
グラム・ロックというくらいだからグラマラスなビジュアルは
当然として、Tレックスの音楽はリフの繰り返しが中心、
シンプルなメロディのブギー、変なコーラス、
歪んだギターの音に大げさなストリングス、
いかにも虚飾の嘘っぽい香りがプンプンしてた。
何よりもマーク・ボランの猫みたいな声質、私は大好きだった。
ヒット曲の中で今日はこれを聴いてみたい。
誰かも似たようなことを書いていたけど
初めてこれを聴いた時の「何じゃ、こりゃ?」の衝撃は
はっきり覚えている。
「メタル・グルー」(1972年)
https://www.youtube.com/watch?
マーク・ボランは1977年9月16日交通事故で死亡した。29才。
「30才までは生きないだろう」と自分で言っていた通り
30才の誕生日の2週間前の事故だった。
ファンだった私は2010年にその現場に行って
お線香はあげないけどブログには書いた。
https://ameblo.jp/nihonyogaku/
そして2017年、
マーク・ボランのちょうど没後40年に合わせた
トリビュートアルバムと7枚のアルバムの紙ジャケットが
9月13日、昨日発売になった。
ビクターさんからその7タイトルを頂いた、(いや貸与された)ので
昔のは持ってるけど、新しいマスタリングを嬉しくて宣伝しちゃう私だ。
https://www.barks.jp/news/?id=
「ロックンロールは敗者のゲーム」
果たしてマーク・ボランは敗者だったんだろうか。