サブタイトルに「The Touring Years」とあるように
ライブ活動をやめる1966年までのビートルズに焦点を当てた
ドキュメンタリー映画「エイト・デイズ・ア・ウィーク」
私が好きだったビートルズは
日本でデビューアルバムが発売され
米ビルボード誌のチャート1位~5位を独占した
1964年4月から1966年の来日までの2年間だった。
それはこの映画の<Touring Years>とほとんど時期が合致する。
1964年1月からパリのオランピア劇場でシルヴィ・バルタンと
トリ二・ロペスとで10数回のショウをやっている間に
アメリカで「抱きしめたい」が1位になったというニュースが入る
その時のメンバーの喜び方は若い普通のバンドに見える。
それがオランピア後の初渡米から一変し
望んだ成功ではあったのに普通の人気バンドではなくなった。
スタジアム・ライブでも当時はPAはない、モニターもない、
客席の歓声にためにリンゴは前の3人の音も聞こえない。
囚人輸送車で会場を脱出する「コンサート」に
「いつまでこんなことを続けるの?」と
ジョージが疑問を投げかけたのもわかるような気がしてくる。
そりゃあスタジオでじっくり音楽を作りたくなるだろうさ。
世界中が異常だったTouring Years。
本人たちは(ボーイズがガールズに恋の歌を歌っていただけ)
と振り返って言っているらしい。
だけどたとえそうであっても、私はこの映画のビートルズが好きだ。
映画のメンバーは可愛い(ヒゲもない)
シェア・スタジアムの一番前で泣いてる女の子も可愛い
演奏してる曲が全部いい。
そして、上手い!
しかもお揃いのユニフォームのビートルズだ。
エルヴィス・コステロがインタビューで
(「ラバーソウル」を初めて聴いた11~2才の時は
「なんじゃ、こりゃ!」と思った)という感想を述べていた。
高校生の私もまったく同じで「ヘルプ」で微かに芽生えた違和感が
「ラバーソウル」で決定的となっていた。
そんなへそ曲がりビートルズ・ファンだった私だからこそ
50年後の現在でも「Touring Years」に絞ったこの映画は◎100個だ。
平日昼間のTOHOシネマズ新宿は
オジサンばかりかと思いきやさすがに若い客もいる。
映画で「105才になっても愛してる」と叫んでいた
アメリカの女の子みたいな日本人女子も多かったはずのに
私の観た回には意外とオバサマの数は少なかった。
しょーもないことだけど・・
映画でビートルズのメンバーはよくタバコを吸っている。
しかもそのモノクロ写真のタバコから
実際に煙が漂うように処理がなされ
それがそこここに見られる。
あの映像の演出はシャレ?
ビートルズは聞くまでもないので映画の予告編
http://thebeatles-eightdaysawe
それと、1964年4月4日付けのビルボードHot100
1位~5位を含めビートルズが12曲ランクインしている。
10位に「グラッド・オールオーバー」がいるじゃないか!