GWは家にじっとしているに限る。
「緋牡丹博徒」を1968年以来46年ぶりに有線で観た。
画像がデジタル処理されているから藤純子が綺麗だ。
これで22歳だって。
熊本矢野組々長だった父の闇討ちの後を継ぎ
組の再建をめざす「矢野竜子」
美しくて、凛々しくて、強くて、清楚な色香の任侠。
殺陣はちょっとぎこちなくても
あの容貌からの熊本弁で啖呵を切って
あの容貌からの熊本弁で啖呵を切って
横笛に仕込んだドスで舞うように敵を斬る、ピストルも撃つ。
今でもビリビリしびれちゃう。
普通ならひっくり返っちゃうような主題歌の下手さも
藤純子のそういうものが全部カバーして
藤純子のそういうものが全部カバーして
逆に「あれがいいんだよ」となってしまう。
高倉健と並んだ時の二人の立ち姿に見惚れる。
最近はどこもかしこも親しみやすい人気者ばっかで
こういう、ため息の出るようなスターがいない。
藤純子の父親が東映やくざ映画の父と言われる俊藤浩滋、
私の好きな本「おそめ」の上羽秀の義理の娘になる。
今では芸名も富司純子になって、
旦那が尾上菊五郎で娘が寺島しのぶで長男が尾上菊之助。
旦那が尾上菊五郎で娘が寺島しのぶで長男が尾上菊之助。
「矢野竜子」が違う世界に行っちまった。
昔の矢野竜子は修羅場で相手の親分にこう言うのよ。
確か別の作品ではこんな有名なセリフもあった。
「どぎゃんしても出入りに持ち込むとなら
この緋牡丹に2~3発ぶち込んでからにしておくんなせえ」確か別の作品ではこんな有名なセリフもあった。
「女だてらにこぎゃんもんば背負うて生きとっとです。
消えんとよ、もう一生。だけん肌に墨はうてても
心にゃだぁれも墨をうつことはでけんとです」
消えんとよ、もう一生。だけん肌に墨はうてても
心にゃだぁれも墨をうつことはでけんとです」
池袋で46年前に観た「緋牡丹博徒」
「ヨーシ!異議ナシ!」とか掛け声入れながら
もしかすると私はその時「クリームの素晴らしき世界」の
金と銀のLPを大切に抱えていたかもしれない。
「緋牡丹博徒」と「クリーム」
そんな矛盾したまだカオスの中にいた20歳の私だ。
で、その主題歌。
聴く前にくどく言っておきますがね、下手とか言っちゃダメですよ
これだからいいんです。
これだからいいんです。