昨日の長谷部さんの記事で思ったこと・・
ネットの時代、書籍やCDなどフィジカルの落ち込みは激しい。
それと同じように若者のメディア離れは今ではテレビにまで及んでいるらしく、
NHKの調査では10代、
https://www.asahi.com/
テレビがそんな状態じゃあ新聞なんてもっとひどいのだろう。
私には関係ないのでこれは(なるほど)で終わりなのだが
個人的には長谷部さんの記事が載っていた「朝日新聞夕刊」の
最近の貧しさに驚いている。
他の新聞もきっと似たようなものだろう。
大体毎日8Pなんですわ。大きく開いたらたったの2枚すよ。
それが夕方とは言えない3時とか4時にポストに届く。
内容も(これニュースなの?)(まとめて日曜版に入れりゃいいんじゃない?)
みたいなのが多く読まないこともある。
夕刊の使命は終わってるのだろうと思う。
そんな私が思い出した40年前の記憶。
EPICソニーの当時の洋楽部長が編み出した宣伝手法が
<朝日新聞夕刊の広告利用>だった。
いわゆる「ラテ欄下10段広告」ってヤツでここのこと。
それこそ今では(それがどうした)でも
1980年代当時はここにレコードの広告が出るというのは
結構インパクトあった。
広告で直接レコードが売れるという期待よりも、
狙いは「EPICはこれを売るぞ」の「姿勢出し&
マスコミ業界やレコード店に宣言することにあった。
出稿は発売日の直前の土曜日(金曜日?)を押さえ
お店にもインフォメーションとして刷り出しを届けたし、
プロモーション班は看板に貼って放送局を回った。
特に確信がある場合は週明けからTVスポットが入ることもあった。
とにかくバブルで湯水のように宣伝費は使われた。
そのキーとなったのが「朝日新聞夕刊ラテ下10段」だった。
今ではその役割はとてもじゃないが考えられない。
この手法がズバリはまって大成功を収めたのが
マイケル・ジャクソンとノーランズとフリオ・イグレシアスで
「めざせ、50万枚、100万枚」の掛け声の下、結果は出た。
前にも書いたが、この打ち出の小槌のような
「行くか?朝日新聞夕刊ラテ下10段!」
誰あろう私が担当していたザ・クラッシュだった。
正直、怖い部長だったので本当に胃が痛くなるほど緊張して
声を振り絞って言ったものだ。
「クラッシュはそういう風に売りたくありません」
「50万枚売りたくないのか?」
「このバンドはレコード会社の『作為性』
「それで50万枚売れるのか?」
「
言うなら『
脇汗ビッショリの私の精一杯の反抗だった。
ここで部長が偉かったのは「よし野中。合格!」と言ってそれ以降
まったくクラッシュには口を挟まなくなったことだった。
なんて話も、自慢話になるのだろうが、CDになったり再発されたり
紙ジャケットになったりしてそのアルバム「ロンドン・
今までに通算60万枚を遥かに超えているという。
結果論だが、朝日新聞ラテ下10段広告+TVスポットをやらずに
大貫憲章さんや音楽専門誌などの深い所に地道にアプローチ続けたことが
日本におけるバンドの長い成功の理由の一つだったとした
「セクシー・ミュージック」ノーランズ(1981年)
東京音楽祭グランプリ受賞曲
上のクラッシュの話はこの頃の話だ
https://www.youtube.com/watch?
それにしても、朝日新聞夕刊、寂しいのよ。