映画「白い暴動」の公開が近づいてきている
(予告編含む)
4月3日:ヒューマントラストシネマ渋谷(東京)
4月3日:UPLINK吉祥寺(東京)
4月3日:シネ・リーブル梅田(大阪)
4月4日:センチュリーシネマ栄(名古屋)
5月2日:KBCシネマ(福岡)
以下順次公開
シネモンド(石川)、シネマ・ジャック&ベティ(神奈川)
京都みなみ会館(京都)、神戸元町映画館(神戸)、
(金沢、熊本はさすがロックシティ、岡山はどうした)
ポスターのビジュアルも新しくなり、
フライヤーも立派なものがあがってきた。
推薦コメントの大貫憲章さん、小野島大さん、湯川れい子先生、
ピータ・バラカンさんなどの中に、私も一言入れさせてもらった。
「何故ロックは立ち上がらなければならなかったのか、
何故ザ・クラッシュはラブソングを歌わなかったのか、
その答がここにある。クラッシュを語るにはこの映画は必須だ」
何事も起きていなければ公開までもっとこのブログで騒ぐだろうに
今の日本の状況の中で是非映画館に足を運んで下さいと
なかなか言いにくいのが正直なところだ。
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今から42年前、1978年4月30日、ロンドン。
10万人が参加した「人種差別反対」のデモは
トラファルガー広場からイーストエンドの
ヴィクトリア・パークまで続き、
最終地点のヴィクトリア・パークで
フリーのロック・フェスティバルが開催された。
主催は”Anti-Nazi League”と連携した"Rock Against Racism"で、
その運動に賛同したトム・ロビンソン、スティール・パルス、
X-レイ・スペックス、そしてザ・クラッシュなどが
ステージで「人種差別反対」を訴えた。
この抗議活動は白人至上主義、排外主義を唱える
”ナショナルフロント(国民戦線党)”に対するものだったが
バンドが参加することになる直接のキッカケが
エリック・クラプトンやデヴィッド・ボウイの
差別発言だったのは皮肉なことだ。
日本にいてレコードだけしか聴いていないと
ロンドンで当時そういうバンドがどんな社会情勢の中で
そのような行動をとっていたかを知るのは難しいことだった。
だから映画はトム・ロビンソンやクラッシュの
音楽ドキュメンタリー映画ではないけれど
彼らのロックの根底にある思想を理解するのに
最適教材のようなドキュメンタリー映画だといえる。
2019年のBFIロンドン映画祭で
「
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42年後の今のロンドンでこのような大規模デモとコンサートが
できるかどうかわからないが、BBCのニュースによれば
現在のイギリスはウイルス対策での一斉休校や大規模集会の禁止、
移動制限などは考えていないという。
独自の戦略があるらしい。
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-51887810
一方、緊急事態宣言を可能にする法案まで通った日本では
絶対にこの映画は映画館で観て下さいと言い切れず
その悔しさに歯噛みしている私だ。
行ける若者は行ってね、くらいかな。
「白い暴動」ザ・クラッシュ(1976年)