毎月一週間の定期的な通院が必要な私も
通院以外の日は、飲み会や旅行や映画と
普通に日常生活を送っているので
「元気ですか?」と尋ねられれば「元気です」と答えています。
でも持病持ちに違いありません。
なので通院は仕方ないのですが
大学病院は一日に1000人以上の外来患者が来るため
予約していても2時間くらいの待ち時間はザラです。
最初は(もうヤダ!)と思っていたその時間つぶしは
院内のスタバでコーヒー飲んだり休憩室でパソコン開いたり
病院の外を散歩したりレストランで昼食したり
スポーツ新聞や本を読んだり数独やったりと色々試した私でした。
ところが何故か音楽を聴く気にはならないものです。
私だけじゃなくイヤホンの人を見かけません。
名前を呼ばれても聞こえないとマズイということもあるでしょうが
病院の待合室にメタルやパンクはそぐいません。
最近はもっぱら文庫本と数独と「人間ウォッチング」です。
目にする患者、医者、看護師、職員の人たちの様子から、
その人を主人公にしたストーリーを想像します。
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「いつまで待たせるんだ!」と受付に怒鳴っている
ループタイにグレーのジャケットの紳士は
現役時代に勤めていた証券会社で部長でした。
多くの部下がいたのに退職したら誰からも連絡ありません。
整形外科に来ている松葉杖の彼は長野県出身で
大学のアイスホッケーの選手です。
夏の合宿で複雑骨折して今年は残念ながら試合に出られないし
来年の就活も気になっています。
車椅子の老いた母親にきつい言葉を投げている娘は
本当は優しいんだけど家での介護が限界に来ているせいです。
旦那さんは老人ホームに申し込もうと言っていますが
彼女は決断しかねているのです。
今月の異動でこの科に配属された40代後半の
ショートヘアの丸い看護師には中学生の息子と娘がいます。
女手一つで育てた2人が揃って学業優秀なのが自慢です。
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みたいな妄想人間ウォッチングしていて気づいたのは
高齢の患者さんに歩幅の広い人はいないという事実でした。
「歩幅」がみんな狭いです。
「足は第二の心臓」とはよく言われますが
具体的には歩く歩幅にそれが現れるようです。
逆に言えば年齢を重ねても広い歩幅で歩けるなら
老人にならないんじゃないだろうかと。
だから医学的に正しいかどうかはわかりませんが
自分はできる限りガッガッと歩幅を広くして歩こうと思ったのでした。
坂本龍馬のように
「死ぬ時はたとえドブの中でも前向きに倒れて死ね」
とまでは言えなくても、たとえ持病持ちではあっても
せめて歩くことだけはこの後もキープしたいものです。
さて今晩は一週間ぶりにワインが飲めます。
スーパーまで広い歩幅で歩いてきます。
はは、失礼しました、つまらない話をしてしまいました。
お口直しに「エジプシャン」バングルス(1986年)
可愛かったスザンナ・ホフスも60才かぁ、
今でもエジプト人みたいに歩いているでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=Cv6tuzHUuuk