緑道の花見客の笑声が聞こえる下北沢の居酒屋に
すっかり髪の薄くなった木村くんが登場しました。
私とは大学の「放送研究会(放研)」の部内サークル
<音楽研究部(音研)>の同期で
卒業以来45年ぶりとなる再会です。
この日は毎年恒例の音研OB会。
木村くんは今まで一度も来たことがありません。
来ないのに『残念ながら**で参加できません』
と返事だけは必ず寄こしてきていました。
その木村くんが初参加したのです。
今年は同じ週に更に大きな放研OB会があるため
こちらの参加は例年になく少なく
知っているのは私だけという彼には間の悪いことでした。
木村くんは放研では珍しい理工学部卒です。
絵に描いたようなバカ真面目(褒め言葉です)な性格で
授業もちゃんと出ていたから
放研の活動やコンパに参加することはほとんどなく
どうして放研の、しかも中でも一番チャランポランな
音研に入ってきたのか謎でした。
就活もクラブのみんなが希望するマスコミ関係じゃなくて
予想通り重電機メーカーに就職してました。
定年過ぎた今も後輩の指導とやらで会社に残り
日本を飛び回っているそうです。
昔のイメージ通りなので安心しました。
酒が入るにつれ他のメンバーたちの
オフレコ話が始まりました。
バレないようにつきあっていた女の子のことから
ついには生協で万引きした話まで出てきました。
それはたとえ時効でもダメです。
理由が「オレ、まじに貧乏学生だったんです」でもダメです。
ブログに書く話じゃないのでやめときますが
実は大笑いしたのでした。
木村くんはそれをニコニコ笑って聞いていました。
「木村は万引きしたことある?」と尋ねたら
予想通り「ないよ」と答えてくれました。
イメージ通りなので安心しました。