特にベテラン・
生でフルで観られることを期待している意味あいもあるから
やっぱり「あの曲」を「あの声」で聴きたい。
演奏からわざとずらした変な歌い方をされるのも嫌だ。
懐かしいアーティストは新曲を聴きに行くわけじゃない。
そこがスゴい。
いつまでも変わらぬこのロビンの声のせいで
私は70年代の女の子のように今でもロビンの声のファンだ。
めざす曲はイントロだけで自分の当時の記憶がよみがえり
ジーンときちゃったりするものだ。
1曲しかヒットのない人は同じ曲を2回プレイしたりする。
(3回やった人もいたような)
ヒット曲が多いと、メドレーにして曲数を消化する人もいる。
<ベスト・オブ・**><**ヒットパレード>を
それは客としては結構ガッカリする。
キーが下がり、容姿や声量が衰えていても
逆に、張り切ってアレンジを今風に変えてたり
それと、実は「新曲」は聴きたくなかったりする。
特にそれが「マイウェイ」みたいなタイプの曲だと
(そんなのよりあの曲やってよー)と興ざめすることかある。
熱烈なファンクラブの会員でもない限り
「現在の」姿よりも、「かつての」そのアーティストと自分、
それを重ねるために足を運んでるんだから仕方のない話だ。
昔の名前で出ていますアーティストの宿命かもしれない。
と、前置きが長くなったが
チープ・トリックのニュー・アルバムは
これをライブで聴いてみたくなる、そんなアルバムだ。
芸能界風に言うならば、芸歴39年のベテラン、
そんな人たちの新曲なのにライブで観たくなる出来だ。
2時間だったら、「甘い罠」も「今夜は帰さない」も
「サレンダー」も「ドリーム・ポリス」も「ザ・フレイム」も
そりゃあ当然演奏しなきゃ納得できないだろうけど
もし45分のサイズだったら新曲集だけでも観てみたい。
だからこの現在進行形のバンドに「ロックの殿堂」は似合わないし
「懐かしい」という形容詞も使ってはいけないのだ。
と、ニュー・アルバムをキッカケにやけにイレ込んでるけど
この新譜からはyoutubeでは1曲しか紹介できないので
今日もまた前作の「ザ・レイテスト」(2009年)から1曲。
「スマイル」
新しい曲に聞こえないのは曲に目新しさがないとも言えるけど
チープ・トリック以外のベテランではサンタナがスゴイ。
もうすぐ新譜が出るので、それはまたいつか。