生まれて初めての吉田拓郎ライブは
いきなりこの3曲から始まった。
「人生を語らず」
「今日までそして明日から」
「落陽」
今回のツアーはすべて瞬間ソールドアウトだそうなので
そういう拓郎教信者で会場が殺気立ってるんじゃないかと
ちょっと不安もあった中、客層はいい感じに高齢のファンばかり
グッズ売り場も最後まで和やかなものだった。
私は若い時からずっとフォークソングが嫌いだった。
プロなのに顔や格好が「普通の人」か「ヒッピー」みたいで嫌だった。
でも吉田拓郎だけは違って見えた。
拓郎だけはラフな格好してても「スター」に見えた。
だから私は「拓郎はフォークじゃない」と言って好きだった。
拓郎の歌の魅力は歌詞の力も独特の拓郎節も大きいが
ライブで確信したのは、やっぱりこの人は「声」だ。
PAの操作ではどうにもできない地声の強さと声質の魅力。
同じ「スター」で、ジャンルもトーンも違う沢田研二と実は同じ、
いわゆる「歌い手=表現者」として他の人を圧倒している。
本編が2時間弱と少々長いのと、セットリストが全部はわからないが
セルフカバーの新譜「AGAIN」からの選曲が多かったようで
<初体験>人としては聴きたい曲がもっとあったのに残念。
それでも生の吉田拓郎は充分に堪能した。
ハーモニカホルダーを首にかけて歌う「シンシア」も見れた。
どうして「夏休み」だけカラオケのモニターみたいな歌詞を出したの?
「イメージの詩」「ビートルズが教えてくれた」も聴きたいところだったが
昨日個人的にジーンと来たのはアンコールで歌った
「こうき心」
これがですね、ほれぼれするほど良かったです。
あの弾き語りで一気にあの時代の私に戻れたです。
くさい歌詞だと言えばその通りなんだけど
最後の「外は雨が降っている♪」が
まだ若くて青い私は大好きだったんですね。
まだ若くて青い私は大好きだったんですね。
その「こうき心」1970年
(私が聴いたのは翌71年、大学4年になる時だった)
(私が聴いたのは翌71年、大学4年になる時だった)
ツアー最終日、7月22日の国際フォーラムのライブが
9月に放送されるそうだ。
しかしこの人、つくづく「吉田拓郎」という自分自身が
好きなんだなあと思う。
好きなんだなあと思う。
まあそうじゃなきゃ何十年も「スター」ではいられないか。