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Channel: レッツゴー!元日本洋楽研究会
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西部劇

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渋谷に「シネマヴェーラ」という
140席くらいの小さな映画館がある。

成田三樹夫特集、フィルムノワールの世界、妄執異形の人々
など、いわばマニアックな映画を上映している

昨日までは2本立てで全24本の西部劇映画特集だった。
≪ウェスターンズ!≫
「駅馬車」「開拓者」「平原児」「荒野の決闘」「拳銃無宿」他


めざしていた映画が満席で入れなかったため
仕方なく時間つぶしに入っただけなので
初めからこれを目的に行ったわけではない。

この日は1950年の「ウィンチェスター銃'73」と
1926年の「古今無双の強者」の2本立て。
さすがに80年以上前のサイレント映画はきつくて途中で出たが
「ウィンチェスター・・」はなかなかに良くできている映画だった。
1000丁に1丁だけ生まれる名銃が人の手から手に渡り歩く。


そういうストーリーはともかく、
ワイアット・アープが登場したり、単発式連発式ライフル、
カスター将軍、南北戦争の話が会話に出てくるなど、
アメリカ史でいうとあのへんかと見当がつく娯楽映画。

ただ昔あんなにあった西部劇が最近じゃまったく
映画にもTVドラマにもない理由がわかった。
西部劇ってインディアンを悪者にしないと始まらないからだ。
先住民のインディアンを迫害虐待してきたアメリカ史だ。
それもつい150年くらい前。
結んだ条約を勝手に破ったりひどいことしてきた。
当然レッドパワー運動も起こる。
そもそもコロンブスの「新大陸発見」てのがおかしな話で
太古からずっと人間が住んでいた大陸が新しいはずがない。

リンカーンが大統領になった翌年から南北戦争が始まる。
奴隷解放をした偉人と言われるそのリンカーンは、
一方では徹底的にインディアンを迫害した大統領だ。
彼の<人民>にインディアンは含まれないわけだ。
これは結構有名な話なんだけどあまり語られない。
それもあって最近のあの映画は観に行かない。

てなことを考えてしまうので、自分が子供だった頃のように
単純に西部劇映画を楽しむことは残念ながらできなかった。
列車強盗とかならまだしもな、今回は失敗。

それでも西部劇映画の好きな方には最近じゃDVD50枚組が
7300円くらいで発売されているので1枚140円もしないで観られる。

買うこともないからなー。
シネマヴェーラは今日から5月17日まで
「復活!!久保菜穂子」全18作品。
・・・これも行かなくて良さそうだ。



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