昨夜のコマラジの「行くぜGS」コーナーで紹介した
イギリスのバンド「リバプール・ファイブ」
ビートルズが日本デビューした1964年の9月に、
ブリティッシュ・インベイジョンの先陣を切って来日している。
ピーターとゴードン、ハニーカムズ、
ビートルズは1966年だからかなり早い来日だったと言える
この来日公演が後のグループサウンズの中核となる
日本のミュージシャンに絶大なる影響を与えたという話。
リバプールと付いているくせに実はロンドン出身のバンドだ。
ヨーロッパでレコードも出して活動していて日本に来た後に
アメリカに渡ってRCAと契約しアルバムも2枚出したが
思うような結果は出せずに解散、歴史から消えている。
そんなバンドは日本に来た時にバンド名を変えている。
変えられたという言い方が正しいかもしれない。
よりによってそのバンド名は
「リバプール・ビートルズ」
邦題どころじゃなく、ひどい話だ。
私もビートルズの名前を使った偽物バンドの話題には
微かな記憶があるが詳しいことはまったく知らずに大人になった。
ところが調べるほどに面白い事実がわかってきた。
http://www.tapthepop.net/day/
この「TAP the POP」の内容をかいつまんで書くと・・
その「リバプール・ビートルズ」の音をリハーサルで聴いた加瀬邦彦は
「なんだ?!このサウンドは?」
そのくらい「それまで聞いたことのないぶ厚い音」だったらしい。
また、かまやつひろしはいかにもまがいものというバンド名との対
「ローカルのイモバンドにひと泡ふかせてやろう」と臨んだところ
「あまりのすごさに、僕らは腰を抜かしそうになった」と。
ミュージシャンの間で評判が評判を呼び
多くのバンドのメンバーがライブを見に行ったという。
つまり、
日本を襲って日本のバンドマンに洗礼を与えていたことになる。
しかも、
巻き起こったわけだから、それよりもさらに早かったわけだ。
加えてタイガース他のGSのバンドが使っていたAKGというマイク、
四角くてデッカイやつ。
ビートルズが使っていたVOXというアンプ。
それもこのバンドが日本に初めて持ち込んだのだという。
なんてことだ!「リバプール・ビートルズ」は
まるでフランシスコ・ザビエルみたいなバンドだった。
それにしてもこのバンド名にしたのは
日本人に違いないのだがそれは一体誰だったのだろう?
この1964年のイベントには「東京ビートルズ」も共演していた。
エド山口は今でも「東京ベンチャーズ」というバンドをやっている。
ジョニオとヒカルとKatchin'は「東京セックスピストルズ」をやってた。
それらと並んで語られてもいいはずなのに
「リバプール・ビートルズ」を語る人はほとんどいないと思う。
せめて「ロンドン・ビートルズ」だったら良かったのかな。
いや、同じか・・。
彼らの曲を聴いてみたい。
「エブリシングス・オールライト」
リバプール・ファイブ(リバプール・ビートルズ)
1964年にこの音を出されたらそれはやっぱひっくり返るのもわかるわ。