今年の「十五夜」は8年ぶりの満月だそうだ。
幼い頃、みんなと遊んだ帰りに月を見て
「たでたでがきつ いーるまいーるま いるまんま
うんぼのなうよ がきつ」と歌った。
(「うんぼのなうよ」は地方によって違う)
この歌の二番の歌詞は知られていない。
「くかたれにもく ろーいくろーいく いろくつま
みーすのなうよ にもく」なんだけどわかるかしら?
また月といえばロマンチックなエピソードで、夏目漱石が
英語の「I Love You」を「月がきれいですね」と訳したといわれている。
「月がきれいですね」と言われたら「そうね」
韓国ドラマにも使われているこのエピソードの真偽はどうやら疑問
「月」の歌は洋邦問わず本当に山ほどある。
私が真っ先に思い出すのは
「ミスター・ムーンライト」
ハーモニーもキレイだったけれど何と言っても
ジョンのボーカルと
もう1曲と言えば守屋浩の「月のエレジー」(1961年)
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マイナーでセンチメンタルな浜口庫之助作詞作曲のこの歌が
中学1年生の私のどこに沁みたのかわからないが
60年経った今でも歌詞まで鮮明に覚え
ついでに月とは関係ないんだけど
「僕は泣いちっち」のB面の「夜空の笛」(1959年)も
浜口庫
守屋浩のファンで机の前にブロマイドなんて貼っていた頃だ。
気を取り直して今日の十五夜に向けてはどんな曲にしようか考えて
オジー・オズボーンやデュラン・デュラン、ドアーズなど思い浮かべ、
いくら「ハーベスト・ムーン」だからといってニール・ヤングは嫌だし。
ディック・セント・ニクラウスのヒット曲「マジック」(1979年)は
大阪限定発売から火が付いた。
https://www.youtube.com/watch?
プロモーション来日をして大阪では植樹もした彼の
次のアルバム「スウィート・アンド・ダンディ」(1980年)には
「Osaka Moon」という曲が収録されていた。
自分のアルバムを発掘し支持してくれた大阪に感謝を込めて書いたその曲を
シングル盤で出したのだがヒットには結びつかなかった。
また、日本でAORと呼ばれた大人向けサウンドの呼称の仕掛け人の吉成さんも
このディック・セント・ニクラウスのことは「なんちゃってAOR」と言っている。
1発目の仕掛けが日本でいくら上手く行っても
本国での評価がないと二の矢は難しいのが日本洋楽の泣きどころで
同じ苦しみを5年後のGIオレンジでも味わうことになる。
その点、チープ・トリックやポイズンは立派と思う。
「Osaka Moon」ディック・セント・ニクラウス
今夜は東京は薄曇りらしい。大阪はどうだろう。
https://www.youtube.com/watch?
と書いてきたが、十五夜って、
たとえ兎がお月さま見て跳ねていようが、どことなく物寂しい。
野口雨情のこの詞のイメージが一番合っているかもしれない。
十五夜お月さん ごきげんさん
婆やは お暇とりました
十五夜お月さん 妹は
田舎へもられて ゆきました
十五夜お月さん 母さんに
も一度わたしは あいたいな