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Channel: レッツゴー!元日本洋楽研究会
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コロナウイルス禍のコンサート・ビジネス

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CDが売れなくなってから音楽業界の主役は

コンサート・ビジネスだと言われてきた。

「CDからライブへ」と。

5年前にこんな表を見れば誰だってそう思ったはずだ。

 

 

毎年合計数十万人を動員する多くの大型フェスが流行っているなら、

逆に少人数に向けた高額のコミュニティ型ライブが受けるだろう、

なんて脳天気なことを私もここに書いたりしてた。

 

それが新型コロナウイルスで状況が一変、

一寸先は闇とはこういうことか、全部白紙になった。

白紙どころかもう先行きが見えなくなっている。

 

MIDiA Researchというアメリカの調査会社による

2020年の音楽業界の売上予測は対前年マイナス28%~34%、

中でもコンサートビジネスはマイナス75%と見ている。

 

そんな中、米財務省は給与保護プログラムPPP(Paycheck Protection Program)を

通じて融資を受けたコンサート・ツアー会社の名前を発表した。

https://www.rollingstone.com/pro/news/eagles-pearl-jam-guns-n-roses-ppp-loans-1025111/ 

 

PPPというのは新型コロナウイルスの影響を受け

アメリカ政府が3500億ドル(37兆円)を計上した目玉対策の一つで、

名目はローンだが条件を満たせば2.5ヶ月分の返済が免除されるという

実質的に給付に近い形の融資制度。

従業員500人以下の中小企業が対象で、融資金額の75%以上は

人件費に当てなければならず、借り入れ後に首切りしたり、

給与をカットしたりしたら免除が減らされる。

年利1%返済期間2年。

 

どんなアーティスト名が並んでいるかというと、

グリーン・デイ、パール・ジャム、ガンズ・アンド・ローゼズ、

イーグルス、サミー・ヘイガー、チープ・トリック、ツール、

ウィーザー、ニッケルバック、テスラ、イマジンドラゴンズ、ウイルコ、

インキュバス、チェイン・スモーカーズ、マイケミカルロマンス、他、  

イーグルスとパールジャムはツアーのスケールが大きかったので

35万ドルから100万ドルの融資を受けているが

当然のことアーティストが融資を受けたわけではない。

ツアーを受けている会社のクルーやスタッフの給与保証のようだ。

 

業界の古い船乗りだったOBの私にはもうわからないけど

日本はどうなんだろう?

数年前のようなウハウハのビジネスではないにしても

コンサートビジネスの重要度は伝わっているんだろうか。


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