公開以来興業収入3週連続1位
特に若者に評判良すぎて社会現象化しつつある
アニメ映画「君の名は」
http://www.kiminona.com/index.
(菊田一夫じゃあるまいし・・)
そもそもがアニメ嫌いの私は
最初からこき下ろす腹つもりで行ってみた。
映画館はナルホド、平日の昼間なのにいっぱいだ。
高校生グループやカップルが目立つ
(君たち、学校や仕事はどうしたんだ?)と言いたい。
物語は男と女が入れ替わるよくある設定と知っていたので
(フフン)と小馬鹿にした態度でもって観始めた。
そうしたら、これが驚愕、
この映画、素晴らしい!!
ワタシ、心底から最大級の大絶賛です。
もともと「イルマーレ」のようなタイムスリップ&ファンタジーが
好きな私ではあるがそれらに並ぶかそれ以上に良い。
時間の流れ、ズレ、ゆがみの物語だから
確かにあら探しをすればいくらでもある。
が、タイムスリップ&ファンタジーに理屈言っても始まらない。
緻密に計算された実は奥深い複雑なストーリー。
そこここに伏線が散りばめられていて謎解きもある。
リピーターはきっと毎回新しい発見をするだろう。
いつか私もDVDでじっくり味わってみようと思う。
刺さったキーワードは<むすび>という言葉だ。
男女の赤い紐や家族の絆もむすびだが
むすびは<結び>以外に<産霊>とも書く。
そう書いたとたんに言霊として俄然好きな世界になる。
だって、ヒロインは神社の巫女だったじゃん。
産霊で半村良の<産霊山秘録>を思い出した私だ。
彗星もあり、そういう血の血脈もあり、映像美もあり
辛口の大人の鑑賞にも充分耐えられる。
ネタバレしそうなのでこのへんでやめとくとして、
この監督は凄いな、できるな。
実写やCGだったらこうは行かない。
アニメだからこそできる表現力というものを、
68歳にして初めて認識しました、ハイ。
ヤバい、今年は「さざなみ」よりこっちになっちゃうかもしれない。
ただ、きっちり鑑賞する映画であって、
号泣しましたなんてアホっぽい軽いコメントをする映画ではない。
ましてやこんなニュースが流されるような状況は遺憾です。