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Channel: レッツゴー!元日本洋楽研究会
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イアン・ハンターがボウイに捧ぐ「Dandy」

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イアン・ハンターのソロ・アルバムが発売される。

「Fingers Crossed」


イアン・ハンターって言ったって、一般的には有名じゃないので
元モット・ザ・フープルのヴォーカルと言った方がいいかもしれない。
ん?モット・ザ・フープル自体が有名じゃないか。

日本では確かにそうだけどイギリスでは存在の大きかったバンドで
クイーンが前座として演奏したのはこのモットだけだったし
クラッシュのミック・ジョーンズはモットのファンクラブに入っていたほどだ。

 


レコード会社の洋楽部に配属された私が最初に担当したのが
モット・ザ・フープルだったから思い入れは強い。

でもバンドに会うこともライブを観るチャンスもないまま
1974年にモット・ザ・フープルは解散してしまう。

だから2009年に5日だけ再結成された時はロンドンまで観に行き
去年のイアン・ハンターの初来日ももちろん観た。

グラムロック40周年の2012年には自伝映画が日本でも公開され
(↑これがいまだに信じられないんだけど)
ソロになってから発表したアルバムは数知れず
77歳の今もソロ・ツアーをバリバリにやっている。

そんな、イアン・ハンターの20数枚目となるソロ・アルバムだ。

このアルバムの一番のポイントは
亡きデヴィッド・ボウイに捧げた「Dandy」だろう。

モットの出世作「すべての若き野郎ども」の作&プロデュースが
デヴィッド・ボウイだったのは有名な話で
イアン・ハンターにとってボウイは恩人になる。



フレディ・マーキュリー追悼コンサート時の
デヴィッド・ボウイ、ミック・ロンソン、そしてクイーンをバックに
イアン・ハンターが歌う「すべての若き野郎ども」


このイアン・ハンターが今回のソロ・アルバムに収録した
ボウイに捧げる曲、これがまたいい曲なのよ~。
ボウイがらみの単語が散りばめられた歌詞が泣かすのだ。

幸いなことにこの歌はもうyoutubeで聴ける。



「フィンガーズ・クロスト」イアン・ハンター
(リスペクト・レコードより10月19日日本発売)

http://respect-record.co.jp/discs/res287.html

この曲だけでなく佳曲が並ぶ。
イアン・ハンターの作品は歌詞が重要なので
ネイティブに英語がわかる人以外には
ストリーミングや輸入盤より訳詞のついている日本盤CDをお勧めする。
しかも久しぶりに対訳はランディ=武内邦愛さんだ。

今年は1月にモット・ザ・フープルのドラマー、
デイル・グリフィンも亡くなっているので
オリジナル・メンバーでのバンド復活はもうないが
”Violence!”と叫んでいた頃と比べてハスキーな声質も声量も変わらず
切なく語りかけるような泣きのハンター節もそのまま健在の
とんでもないロックンロールじいさん。
イアン・ハンター、77歳。

ギターの音色がモットと違うのだけが見果てぬ夢ではあるものの
素晴らしいアルバムが出来上がった。
個人的には、スティーヴン・タイラーのソロアルバムよりも私はこっちだ。

イアン・ハンターに関しては
すさまじいボックスセットが予定されているようだが
この話はいつかまた。


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