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Channel: レッツゴー!元日本洋楽研究会
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ビートルズを撮ったカメラマン長谷部宏

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雑誌「ミュージックライフ」黄金期の膨大な写真の多くは

長谷部宏さんが撮っていた。
海外アーティストに一番有名な日本人カメラマンは
間違いなく<コー・ハセベ>だろう。
その長谷部さんの30年以上にわたる仕事の集大成が本になった

「ロックンロール・フォトグラフィティ 長谷部宏の仕事」



ビートルズを初めとする300点以上の写真と
長谷部さんへのインタビューで構成されたもの
内容はストーンズ、ツェッペリン、クイーン、クラプトン、Jベック
ピンクフロイド、Tレックス、ジミヘン、ジャパン、ガンズ、オアシス、
ブラー、レッチリ、etc. 全部で何アーティストか、とにかく大勢。
カメラマンの目から見た人気アーティストたちのまさにグラフィティ。

1枚1枚の写真をじっくり見ているだけでも時は過ぎるが
長谷部節の「べらんめい」口調が特に楽しい。
「カッコ悪いんだよ」とか「バカなんだよ」という
普通ならキツイ非難の言葉すら
長谷部さんにかかると愛情の表現に読めるのは
それだけアーティストと親しかったせいもあるし、
人柄と、誰にも媚びない江戸っ子気質ってものかもしれない。
とにかく、読んでいて痛快で笑っちゃう。

長谷部さんは凄い人なのにエラソーにしないところが好きだ。
私も何十回も現場でご一緒して「at武道館」のLPジャケットは
長谷部さんからお借りした写真で作った。
昨年「パイレーツロック」にも東郷さんと2人で出て頂いた。
(東郷さんもまたガラッパチ系なのであの放送は面白かった)


また、こういう「全仕事」を出版するのに一番大変なのは
本人よりも編集の仕事だということを私は知っている。
この本に関してはそれは監修の赤尾美香さんだ。
なんせ
「1954年のマリリン・モンロー来日を撮ったのが最初の仕事よ」
と話し始める長谷部さんの長いインタビューをまとめるだけでも
まったく娘世代の赤尾さんにとっては大変だったはずなのに加え、
年代や背景、当時のMLの記事チェック、資料集め、証言取りなど
きっと想像を絶する作業量だったと思う。

でもその結果、単なる写真集でも評伝本でも音楽資料でもない
長谷部さんならではの<洋楽エンタテインメント本>ができた。
後期ミュージックライフ誌のまだピカピカの新入部員だった頃の
赤尾さんのイメージが強いだけに
おじさんは「よくやったね」と言いたい。まさに、GOOD JOB!





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