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Channel: レッツゴー!元日本洋楽研究会
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グループサウンズの生きる城

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そこは贅を尽くしただけの醜悪な城だった。
世界遺産に登録されていない理由がよくわかる。

歴史のリアリティのまったくない
嘘と虚飾の入り混じったテーマパークのような
「ノイシュバンシュタイン城」
年間数百万人の観光客が訪れる世界一有名な城だ。
そのせいで5分おきのグループ見学になっている。






そもそもできたのが19世紀終わり
当時の先進国が近代化に全力注いでいた頃
日本は明治維新の頃
歴史好きというより懐古のみで城を建てた国王
ルートヴィヒ2世

生涯独身で孤独で最終的には心を病み
城の完成とほとんど同時に湖で謎の死を遂げた。

中世の騎士や白鳥伝説の話に夢中で
成人してからはワグナーのパトロンであり
「ローエングリン」に没頭し山の谷間にこの城を建てた。

何という無駄、パクリ、怪しさ、不健康さ。
国民にとってはサイテーな王だ。
でもそれが私は嫌いじゃない。

GSの世界だ!

50年前にGSは中世の城や騎士を
モチーフにしたグループや曲が多かった。

ノイシュバンシュタイン城に合いそうな曲は
常識的には「ブルーシャトー」そのままか。
イメージはタイガースなんだけど
「銀河のロマンス」じゃなく「白夜の騎士」。
白鳥伝説だったら「スワンの涙」オックス
或いはブルコメの「白鳥の唄」

でも今回のこの城のイメージにふさわしいのは
「エメラルドの伝説」ザ・テンプターズ

湖に王様が身を投げちゃうからなーー。
あり得ない状況設定がロマンを生む。
だからそんなGSが好きで
ノイシュバンシュタイン城も好きだ。

中国の旅行客がイメージするヨーロッパはこれらしい。
彼らのドイツ旅行の目的の一番らしい。
でもここが世界遺産に認定される日はきっと来ない。





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