今日は父の命日にあたる。
大正3年生まれの父はドイツが好きだった。
幼い頃から住んでいた中国の青島が
以前はドイツの租借地だった関係で
育った環境にドイツ情緒が残っていたせいらしい。
教会や建物や街並が今思えばまるで外国だった。
上下水道が完備していた。
小学校は「青島第一日本小学校」に通っていた。
内地の色々な県出身の子供が来ていた。
通学の時は革靴だった。
英語の先生はイギリス人だった。
校庭がすごく広かった。
などいくつかの想い出話の中で
「校長先生は中村先生だった」とも言っていた。
「中村校長という人は偉い人で、中村八大のお父さんだ」
クラシック音楽しか聴かない父が
ＴＶから「上を向いて歩こう」が流れると
いつも「青島小学校の校長は・・・」と話した。
1963年の「SUKIYAKI」の全米第1位を知っていたかどうか
その頃はもう私は父と口もきかなくなっていたので定かではない。
昨年、中村校長のお孫さん、つまり八大さんの息子さん
中村力丸さんとお会いする機会があり、その話をした。
「青島小学校と中村校長はいい想い出だったみたいです」と。
そして時は昨日、事務所から家に転送されてきた郵便物に
力丸さんのご挨拶入りのＣＤアルバム
オリー・マーズ「ネヴァー・ビーン・ベター」があった。
そこにあの「上を向いて歩こう」＝「SUKIYAKI」が
オノ・ヨーコによる英語詞で生まれ変わった
「LOOK ST THE SKY」が収録されていた
今日の仏壇には父の好きだったエクレアと
昨日という偶然に届いたこのＣＤをお供えしよう。
昨日という偶然に届いたこのＣＤをお供えしよう。
オリー・マーズの歌う「ルック・アット・ザ・スカイ」
父が生きていればちょうど100歳、聴いたら何と言うだろう。
ドイツ、イギリス、スイスなど外国かぶれの父ではあっても
ドイツ、イギリス、スイスなど外国かぶれの父ではあっても
「父さんはやっぱり日本語がいいな」と言うと思う。