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Channel: レッツゴー!元日本洋楽研究会
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映画「カルテット!人生のオペラハウス」

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若い人から見れば60才も70才も<お年寄りの皆さん>だ。
ところが本人たちはそこには大きな差があると思っている。
60代というのはまだ<懸命に若ぶってる世代>なのだ。

社会的にも今では還暦を過ぎたって<初老>というより
<壮年>として扱われる。
65才定年の次は70才定年になるんだろう。
それがいいことかどうかわからないけど
とりあえず60代はまだまだ動いて遊ぶ年代なのだ。

それでもどんな時代が来ても
70才過ぎたらまごうことなき老人だろう。
みんな永代供養とか生前贈与とか話題にするんだろう。
とたんに暗~い雰囲気になるんだろうってイメージしてたら
ダスティン・ホフマンがそうでもないぜとこの映画を作った。

「カルテット!人生のオペラハウス」


引退した音楽家が住むイギリスの老人ホーム
「ビーチャムハウス」での悲喜こもごもドラマ。
75才のダスティン・ホフマンの初監督作品。

メインキャスト以外のほとんどが本物の元ミュージシャンたち。
老人ミュージシャンの生活の中ではアルツが始まってたり、
病気再発でいなくなる住民もいる。

子どもたちに音楽の講義をしたり、スケベじいさんがいたり
ドタバタありつつ結構楽しげに過ごしているじゃんと、
こういうとこなら歳を取ったら入ってもいいかと思わせてくれる、
てなことを結論にしたら間違い。

撮影はウィンザー城の先の「タプロー」という村で行われたそうだ。
イギリスの田舎の風景とマナーハウスみたいな建物と豪華な内装
みんなお洒落していて、あんな老人ホームは日本ではあり得ない。


この映画は老人のファンタジー映画ととらえたらいいんじゃないか。
モデルとなった老人ホームがあったとか言ったって
決してこの映画は現実じゃない。
現実じゃないけどほっとさせてくれる。
「卒業」「いちご白書」「イージーライダー」なんかの主人公だった世代か。
それが証拠に、
いくら連休とはいえ映画館は<壮年以上カップル>によって満席だ。
窓口の外に御主人の手を引いた老夫婦、杖をついた老紳士などが
チケットを買えなくて途方に暮れている。
2時40分の部が始まる前に5時10分もほとんどいっぱいとのことだった。

でも社会派ドラマとは考えず、私は単純にコメディとして観た。
やっぱりジジババが主役の映画は苦手だ。
自分自身はガタがきてるのに、懸命に若ぶっているせいかもしれない。





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