正直なところ、自分のタイプじゃなさそうな映画なので
試写会は前日まで行こうかどうしようか迷っていた。
試写会は前日まで行こうかどうしようか迷っていた。
それでも「シュガーマン」の例もあるからと行ってみた。
2006年に大阪の北鶴橋小学校の体育館で行われた
コンサートを縦軸に、色々な人の証言で構成したドキュメンタリー。
コンサートを縦軸に、色々な人の証言で構成したドキュメンタリー。
浜村淳が司会。
当初微妙に映像と音声がシンクロしていない部分もあったせいで
当初微妙に映像と音声がシンクロしていない部分もあったせいで
すぐに「参ったな~」と反省モードだった私だ。
そもそも子どもの頃TVで知ってはいたけど好きではなかった。
むしろマドロスさんみたいな変なファッションとビブラートが嫌いだった。
ところが映画が進むにつれて徐々に引き込まれ、笑ってしまい、
帰りには偶然隣の椅子で見ていた北沢さんに
帰りには偶然隣の椅子で見ていた北沢さんに
「いやいや、面白かったですね~」と話しかけていた。
田端義夫、1919年生まれ、今年94才。
デビューが1938年というから戦前、戦中、戦後の歌手。
加山雄三より遥か大昔からエレキを弾きながら歌っていた。
そのエレキ・ギター(電気ギター)は
デビュー以来60年間以上同じギターを使い続けている。
エレキなのにピックを使わず指で弾くので
ああいうポーズになったんじゃ
10人兄弟の9番目、極貧の家庭に育ち
弁当のない昼休みは校庭で時間をつぶした。
弁当のない昼休みは校庭で時間をつぶした。
保険もなく治療を受けられずトラホームで右目を失明。
しかし丁稚奉公のかたわらオーディションに合格して
すぐに「島の船歌」 「大利根月夜」のヒットを出す。
すぐに「
戦後は1946年、復員船を歌った「かえり船」
1962年「島育ち」のヒットで翌年紅白歌合戦に初出場。
4回目の結婚相手の奥さんに「私の名前を言える?」と聞かれ
「間違えると困るから」と答えなかったくらい無類の女好き。
昔の映像と合わせた時に歌のキーが今も同じであることに驚く。
予想だにせぬ「赤とんぼ」と「浜千鳥」が、いい。
予想だにせぬ「赤とんぼ」と「浜千鳥」が、いい。
立川談志、白木みのる、寺内タケシ、菅原都々子
などに混じって北中正和さんの証言もある。
などに混じって北中正和さんの証言もある。
映画を観終えても、この人の歌を劇的に好きになるということは
なかったのだが、好きな人の気持ちが初めてわかった気がする。
なかったのだが、好きな人の気持ちが初めてわかった気がする。
縁側に座ってただニコニコしてるだけのお爺ちゃんじゃなくて、
下ネタ連発で歌いまくってるこういう老人を見ると、元気になれる。
こんなジジイになりたいものだと先行きの希望もわく。
下ネタ連発で歌いまくってるこういう老人を見ると、元気になれる。
こんなジジイになりたいものだと先行きの希望もわく。
「戦争だけはイカン」と繰り返すつぶやきが残る。
5月18日からテアトル新宿にて公開
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