ZOOMで取材を受けるという生まれて初めての体験をした。
リットー・ミュージックの「ギター・マガジン・レイドバック」
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昨年の12月に刊行したムックで、たたき文句は
<ゆる~
「あの頃、ギター・ヒーローになりたかった
すべての大人ギタリストへ新ギター誌、誕生」
昨今はギター・ヒーローの不在を嘆く声も多く、
昔と比べてギターの存在感が薄れてきたことは否めません。
とはいえ、洋楽を聴いて育った世代(主に昭和30~
にとってはやはりギターは特別な存在であり、
"一番カッコイイ楽器=ギター"
このたび、リットーミュージックでは、
そんな古き良き時代にギターを始めた大人世代に向けた新しいギタ
『ギター・マガジン・レイドバック』を刊行いたします。
誰もが憧れた懐かしのギター・ヒーロー、思い出深い名器、
当時コピーに挫折した名演などにスポットを当て、
ノスタルジックな目線でもう一度ギターの魅力を探っていきます。
昭和30年~40年代生まれということは・・
そうか、55才から上の世代がターゲットか。
そこでの私の取材のテーマは
「LaidBack Reportage」というコーナで
<たかが邦題、されど邦題>というタイトルだった。
出た!「邦題」だ
このテーマっていつまでたっても語られるなあと思いつつ、
また、私がインタビューのターゲットになったということは
やっぱあの「お説教」かと思いつつ受けた。
そもそも邦題とは外国語をカバーするものだから
音楽に限らず小説にも映画にもあり、
それは直訳だったり意訳だったりする。
例えば小説だと
「Wuthering Heights」が「嵐が丘」
「Ann of Green Gables」が「赤毛のアン」
「Le Petit Prince」 が「星の王子さま」とか。
映画だと
「Butch Cassidy and the Sundance Kid」が「明日に向かって撃て!」
「Bonnie and Clyde 」が「俺達に明日はない」
近い例なら「Frozen」が「アナと雪の女王」とか。
(逆にアニメの「鬼滅の刃」は海外では「Demon Slayer」だ)
問題は音楽の場合で、
当然ながら秀逸なものもあれば耐えられないものもある。
名タイトルと言われるピンク・フロイドのアルバム
「Atom Heart Mother」「The Dark Side of the Moon」は
原題よりも「原子心母」「狂気」として記憶されているし、
ユーライア・ヒープの「Look at Youself」は「対自核」の方が有名だ。
翻訳、意訳の枠を超えた雰囲気だけの
原題とまったく関係のない邦題が非難の標的になることが多いが
その中にも素晴らしい邦題はある。
ポール・モーリアの代表曲「オリーブの首飾り」「
すぐに答えられる人はそんなにいないと思う。
成功例としてよく話す高橋裕二さんのビヨルンとベニーの
「木枯らしの少女(She's My Kind of Girl)」も
アルバート・ハモンドの「落葉のコンチェルト(For The Peace of All Mankind)」も
まったく原題と邦題とは関係ないが、むしろ邦題でヒットしたと言える。
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さてエアロスミスの「お説教」だ。
彼らの2枚めのアルバム「闇夜のヘビイ・ロック」(1975年)に収録の1曲で
当時はその他の曲と一緒に恐らく歌詞の一部のイメージから邦題をつ
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それが1977年の来日直前にアメリカでシングル・
日本盤のシングルを「ウォーク・ディス・ウェイ」に直し
同時にアルバムのライナーノーツの曲名も変更した。
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と、ここまでは邦題はそれほどの話題にはなっていない。
ところがRUN-D.M.C.
低迷していたエアロスミスの大復活劇が始まり、スーパーバンドになり、
「ウォーク・ディス・ウェイ」は代表曲になり、
日本でも「踊る!さんま御殿!!」
単なる「アルバムの中の1曲」ではなくなった。
2000年前後のそのへんからだったと思う。
「
世間に広がるようになった。
(1977年に直しているのに・・)とも思ったけれど仕方ない、
「はい、そのアホな人間は私です」と過ちを認め、
犯人が罪を認めたことでこの邦題事件は解決したと思ったら、
その頃から紙ジャケによる復刻盤の動きが活発になり
エアロのアルバムも「オリジナル通り」に「お説教」になってしまったのだ。
あ~あ。
でも、思うのだ、
もしエアロスミスが70年代の第一次絶頂期のまま消えていたら、
そしてもしあの曲が奇跡のような復活のヒットをしていなかったら、
「お説教」もここまで言われていなかったんじゃないだろうかと。
だからある意味嬉しいことなのかもしれないと。
先程の名邦題の仕掛け人、高橋裕二さんにも
ジェフ・ベックのアルバム「Blow by Blow」に
「ギター殺人者の凱旋」なる迷邦題をつけた前科もある。
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裕二さんと私と2人合わせてここでお詫びしたい。
ついでにKろださんがフランク・ザッパのアルバム
「The Man from Utopia」に付けた邦題
「ハエ・ハエ・カ・カ・カ・ザッパ・パ!」(1983年)も
私は関係ないけどお詫びしたい。
「ギター・マガジン・レイドバック」は12月14日発売。
https://www.rittor-music.co.
私のお話した
「エアロスミスの『お説教』は邦題の歴史の中でも
ワースト3に入るんじゃないですか」
がそのままページのタイトルになっているらしい。
では「お説教」ではなく
「ウォーク・ディス・ウェイ」RUN-D.M.C. (1986年)
物語はここから始まったと言える。
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https://www.youtube.com/watch?