「吹けよ風呼べよ嵐」伊東潤
時は戦国、あまたの武将ひしめく北信濃の地。
甲斐の武田晴信(信玄)は、今川・
北信の盟主村上義清に忠義を尽くす須田家の後継満親と、
従兄にして刎頸の友でもある須田庶家の信正。
川中島に所領を持つ二人の若者は悩み、葛藤する。
道は二つ、裏切ってでも生き残りを策すべきか、
やがて武田の脅威に抗しきれなくなった時、
満親は越後の長尾景虎(上杉謙信)に支援を請う使者に立った……
北信濃を巡って謙信の義と信玄の欲が火花を散らす中、
流転を強いられる須田一族の運命は――。
武田信玄、上杉謙信を扱っている歴史小説は数多いけれど
この本の主役は「須田満親」という耳慣れない武将で
それだけでも私みたいな「歴老」は嬉しくなってしまう。
この伊東潤という作家はBSの歴史番組にも時々出てくる人で
2007年デビューなのに作品の数が多く、
しかも舞台の多くが東日本の戦国時代、
なので親しみがわくというかイメージしやすいというか。
関東のマイナーな城まで現地調査しているようで半端ない。
素材としては北条関連が多いかも。
https://itojun.corkagency.com/
私の周りのいつまでたっても司馬遼太郎、池波正太郎から抜けられない
友人たちにはぜひ紹介したい作家だ。特に会話文がうまい。
で、この本のタイトルですわ。
ヘビメタとプログレの大ファンだそうで
このタイトルもまさにピンク・フロイドをそのまま付けている。
本人の弁によると・・
スウェーデンのフラワー・キングス、イギリスのポーキュパイン・
そして国際派のトランスアトランティックが三大有力バンドだと思
叙情派プログレとなると、あらゆる点で
イタリアのラ・マスケーラ・ディ・チェラが抜きん出ている
・・・知らん。
さらに日本の「金属恵比須」なるバンドとコラボもしている
金属恵比須とのコラボ第一作
「武田家滅亡」(2018年)
https://www.youtube.com/watch?
に続いて今年はコラボ第二作「家康謀殺」が発表された。
小説テーマソング「ルシファーストーン」
https://www.youtube.com/watch?
伊藤政則さんに「伊東潤って知ってる?」とラインしたら
名前は知ってるけど会ったことはないと。
石坂さんが生きていたらきっと対談とかしていそう。
今日から読み始めるのは
「城を噛ませた男」
どことなく邦題っぽいと思ったら逆にサブタイトルが付いていた。
「Make him attack the castle」(笑)