レコードショップの「タワーレコード」を描いた
ドキュメンタリー映画
「オール・シングス・マスト・パス」を観た。
なかなかジンとくるデキのこの映画を知らなかった。
日本公開されてたかな?
2015年の映画だそうだ。
「タワーレコード」( 1960年創業 )は
サンフランシスコに店を出した1968年から快進撃が始まり
2006年に廃業する。
その間、世界30ヶ国に200店舗を構えるまでに至った
レコードショップが何故にあんなにあっけなく消えたのか
その「栄枯盛衰」というより「盛者必衰の理」が描かれてる。
内容は、創業者のラス・ソロモンをメインに
60年代からずっと屋台骨を支えてきたスタッフと
アーティストたちの証言が基になっている。
我が世の春を謳歌していたタワーレコードだったが、
巨大量販店のCD乱売が始まり
ネットの時代が到来し
創業二代目に経営権が移り
幹部間の意識のズレが起こり
成功体験の足かせが邪魔をする
時代を読めず対応が遅れた上に
家督相続の不満やら仕事の捉え方の違いやら
遂には借入をした銀行が登場する、など
まるで絵に描いたような、TVドラマのような、
典型的な没落のサマが、あまりにも切ない。
どうして歴史から学習せずに人は同じ轍を踏むのだろう。
こういう人や会社って今もいっぱいありそうだ。
イケイケドンドンのように見えるあそことかあそことか。
映画予告編
https://www.youtube.com/watch?
このタワーレコードの約40年間は
LP、CDのピークの時代に合致する。
別の言い方をすればロックの時代に合致する。
LAやNYに出張の時は必ず立ち寄っていた店だった。
今年3月、ラス・ソロモンが亡くなった。
それって完全に「あの時代」の終わりを象徴している。
だけど日本には「タワーレコード」は残った。
ラス・ソロモンの遺伝子が日本で生きているとも言えそうだ。
私なんてすっかり訪店しなくなっちゃってるけど
「No Music No Life」なくならないで欲しい。
この映画撮影のために来日したラス・ソロモンのインタビュー
http://mikiki.tokyo.jp/article
「オール・シングス・マスト・パス」ジョージ・ハリスン(