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Channel: レッツゴー!元日本洋楽研究会
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映画「スーパーメンチ 時代をプロデュースした男!」試写

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音楽ドキュメンタリー映画で
タイトルは「スーパーメンチ 時代をプロデュースした男!」
(原題 / Supermensch : The Legend of Shep Gordon)
主人公はシェップ・ゴードンというアメリカ人のマネージャー&プロデューサーで
そしてポスターはこれ


なんて事前情報ではどうも手を出しにくい映画のイメージがある
そもそもが「シェップ・ゴードンって誰だよ~」みたいな。
はい、私もシェップ・ゴードンを知らずに行ったんだけど
これがね、、面白い!!! マジで。

簡単に言えばアリス・クーパーのマネージャーですわ。
<話題になってニュースになって売れるなら何やってもいいんだ>とばかり
顰蹙を買おうが何だろうが構わず、あり得ないような仕掛けやら仕込みを
いっぱいやるわけです。
他にもテディ・ペンダーグラス、アン・マレー、ブロンディ、ルーサー・ヴァンドロス他
多くのアーティストのマネージメントをやって巨万の富を得ちゃいます。

1974年にハワイのマウイ島に移住を決意し62万ドルで買った邸宅が
今じゃ2000万ドルだとか、映画業界に進出して賞も取って世界のセレブと友達になり
年中島でパーティして女性関係も華やかでシャロン・ストーンと暮らしたり

とか、現場からアイデアと実行力でたたき上げて成功した立身出世物語
・・・だけだと日本の芸能界にもありそうじゃないすか。
元剛腕マネージャーが今じゃ天下の事務所社長とか。

ところがこのシェップ・ゴードン、若い頃のハチャメチャだけじゃなくて
その後<イイ人>になったらしい。
飲食業にも進出しそこでカリスマ・シェフの懐具合を知って
多くのシェフのマネージメントを無償で手伝ったりする。
慈善活動にも積極的で寄付もガンガンして
ユダヤ人なのに仏教徒になりダライ・ラマの面倒見たりする。

クリント・イーストウッド、シルベスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガー
マイケル・ダグラス、スティーヴン・タイラー、ウィリー・ネルソン、サミー・ヘイガー・・・
書ききれない有名人が彼を慕うのは<ドンの影響力>だけではないみたい。

<イイ人>は人間が魅力的なのだ。
破滅型人生を送って来たわりには荒んだ顔をしていないし
細いゴルバチョフみたいな顔した笑い方が可愛い。
その可愛い笑い顔の後ろに寂しさがある。
お金はあるけど本当の家族がいないことを悩んだりする。
この映画の撮影中、急病で倒れ生存率10%の手術を成功し
復帰して言う「今からでも子供を作りたい」70歳。

BS-TBSに「Song To Soul」という優れた音楽番組があるが
同じくらい丁寧。で、あちらは楽曲、こちらは人間。
しかもドキュメンタリーによくあるインタビュー証言ばっかじゃなくて
実に上手くアーカイブ映像などを編集しストーリー仕立てにしている。

偶然試写室で隣り合わせた同じ日本洋楽研究会の岡田さんも
「避暑のつもりで来たんだけど、いや~面白かった」と言ってた。
今年の音楽ドキュメンタリー映画の中では今のところ2人とも
「レッキングクルー」が圧倒的にNO1なんだけど
これはあれとはまた違う、ドラマ的な面白さで競る。
だから音楽を知らなくても楽しめる
ドラマのテーマはクサい言い方をするなら「幸せって何だ?」か。

9月24日の新宿シネマカリテ他で全国順次公開。

じゃ今日はエンドロールで流れる象徴的な曲
アリス・クーパー「ノー・モア・ミスター・ナイスガイ」(1973年)



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